3月6日(水)福岡県久留米市城島町で伝統耐震診断と床下インスペクションを実施した。
古民家鑑定調査は前もって行われていたが、いわゆる古民家三点セット調査の依頼となるものである。
井上支部長の言によると、地域の自治体施設に設置させてもらっている古民家調査のパンフレットを
手にした娘さんから両親へ紹介されて依頼があったそうだ。
筑後川の下流域になる城島町は福岡では酒どころとしても有名な土地柄になる。
現地は筑後川の左岸に位置し、土手に隣接した場所であった。
築66年とのことで入母屋造りの堂々とした古民家であった。
当日は地元TVの取材も入って夕刻のニュース番組で調査の様子を放映いただいた。
耐震診断機器も地上と2階にセットして計測を始めた。
周期の長い伝統構法の特徴がうかがえる振動特性を示している。
隣接する道路を車が通過すると、大きく地盤が振動し建物にも即座に
振動が伝わるのが読み取れる。
床下調査によると、建物の基礎は周囲、内部もコンクリート布基礎で囲われており
床下高さも1Mあり、頑丈に造られているようだ。
築66年というから1952年の竣工となり、建築基準法が施行されて2年目という
頃かと思うが、布基礎は採用されているが、小屋裏を拝見すると軸組は貫構造で
土壁で構成されており、柱も4寸角と大きめで耐震診断は伝統構法で
良い結果が出るのではと期待される。
床下調査も良好だったようだ。