筑後市での古民家耐震調査(2月17日)

2月17日(土)すごく良い天気にめぐまれた!

このところ寒波が断続的に襲ってここ福岡でも寒い日々を繰り返していた。

高速に乗って1時間強で現地の古民家に到着、今回は古民家鑑定と床下インスペクションに

伝統耐震診断のいわゆる3点セットの調査になる。

すでにメンバーは揃っていた。総勢5人による体制となった。

調査ののぼりを道路際にセット!

奥の2階建が主屋で右側手前に納屋が繋がっているようだ。

内部にお邪魔すると土間になっていて左に部屋がつながり

伝統的な間取りになっている。明治43年(1910年)の建築とのことだから

107年の経過になる。

現在は空家状態だがリフォームして維持するに際し、現在のコンディションを

しっかり把握して今後を考えようとのお考えのようで素晴らしい取り組みと

感動する!

和室は梁床天井

2階は物置、小屋組みあらわし。

2階の南側腰窓を開けると納屋の一団低い屋根が目に入る。

床下点検ロボットのモーグル君も仕事中!

今は冬季で乾燥しているが、床束には湿気を

吸い上げた軌跡が残っている。

夏場がどういう状態かチェックが必要か。

地震計を2階と地上にセットしなければならない、

まず2階のL字型平面の中心部にセット、

もう一つは地上に向きを揃えてセット、水平を確認する。

測定開始

振動数が毎秒3近くでピークの波形が記録され、

伝統構法の性格が表れているようだ。

今回は最初のセットで計測が順調にいったので

継続して5回データ採取して終了した。

比較的安定したデータが採れたと思うが

本部での報告書を待つことになる。

終わって思ったことだが、有明海に面するこの地域は

佐賀の「くど造り」に代表されるように小さく小屋組みを

工夫した伝統の古民家を髣髴とさせるところがあった。

聞くところによると、このお家も元は茅葺だったそうで

途中で増築して瓦屋根に代わり現在の姿になったそうだ。