2月26日午前9時から福岡県うきは市で動的耐震診断を実施しました。
当日は天候にも恵まれ、快晴の春の訪れを感じられる暖かい日となりました。
この古民家は井上支部長が1年以上にわたって再築工事に携わってきた民家です。
明治22年の棟上げの棟札がありますから築130年になります。
改築にかかる前に2014年8月に動的耐震診断を実施しています。
今回、どういう結果が出るかが非常に注目される診断となりました。
差し鴨居、梁床天井の部屋でセット計測します。
玄関を入ると大きな吹き抜け空間ができています。
真壁と漆喰壁による力強い梁組みになっています。
今日は完成内覧会も同時開催ということで多くの会員の方が集まっています。
大分、熊本、佐賀、沖縄からも参加いただきました。
地震計のセットから始まりました。ひとつはまずは地上から、
もうひとつは建物の中心である2階にセットしました。
計測が始まりました。どんな結果が出るのか、
皆さんの注目が集まっています。
前回は腐朽した梁も一部ありわずかに基準に満たない結果でしたが、
第1回目の結果が表示されると前回数値の半分ぐらいになる十分に基準を
満たす数値がでました。
そのことを皆さんに告げると、期せずして拍手が沸き起こり感動の一瞬でした。
2回目、3回目と安定した数値を記録することができ、
古民家の再築による耐震性が実証されたのではないかと思って大変喜んでいます。
井上支部長にも大変喜んでいただきました。
工事に携わった棟梁としての伝統技術に確信を持たれたのではないかと思います。
この実測データを本部に送り、解析を受け報告書としてまとめていただき、
依頼者に提出することになります。