4月29日、福岡空港の東隣に位置する志免町で
古民家鑑定、伝統耐震診断を実施しました。
床下インスペクションは同時にはできなくて
後日になりますが、いわゆる三点セットの古民家調査と
なります。
南側外観です、堂々とした古民家のようです。
明治末期ということですから築100年を超えています。
北側外観となります。
玄関土間に入ったら、吹き抜けの空間、大きな梁成の松の
軸組です。
見上げると、丸太の陸梁が縦横に組まれた小屋組みが
顕わしになっています!
玄関の土間式台から奥の方に三部屋が続き間でつながり
一番奥にお座敷が見えます。手前の部屋は2階の床組み顕わしの梁床天井、
奥の部屋は棹縁天井。
2階の小屋裏を覗くと、屋根の野地は竹の簀子の上に
杉板を葺いて、その上に土葺き瓦で仕上げているようです。
このような御家!耐震の結果はどう出るでしょうか?!
早速いつものように、地震計を地上と建物の中心と思われる
2階にそれぞれセットして計測を開始しました。
建物の振動は毎秒3前後で伝統構法の揺れの特徴を表現しています。
通常、5回計測して平均で分析することになるので
データを積み重ねていきます。どういう結果になるかは報告書の
完成を待たねばなりません。
ヒアリングで2005年の福岡西方沖地震はどうでしたか?と
お尋ねしてみると、ほとんど揺れていないとのことだったので
この地域は地盤が安定しているのかもしれない、屋根の瓦に
少しのずれも見られなかったし、整然としたたたずまいの御家だった。