動的耐震診断講習in久留米開催さる

9月5日福岡県久留米市のサンライフ久留米で10:30から開催された。

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まず、杉本講師から古民家の耐震診断の位置づけとしての講義があり、古民家再生協会として古民家を整備していくに際しての大きな流れ、古民家鑑定をし、床下インスペクションをし、動的耐震診断をし、必要ならば伝統再築士による改修工事をし、再度動的耐震診断をして安全、安心を確認する流れの説明があった。

また伝統構法と在来工法の建物の揺れ方の違い、ゆっくり揺れる伝統構法の家、小刻みに揺れる在来工法の家の説明があり、動的耐震診断の判断基準の概要が示された。

次に井上講師からは、考え方講座として古民家を対象とした動的耐震診断の位置づけの説明があった。

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既存住宅現況検査技術者による調査と床下インスペクション調査、微動診断(動的耐震診断)を条件に瑕疵保険の対象とし、確認申請へのみちを開く。

次に、動的耐震診断の開発者である毎熊先生から原理的な講義が始まる。

地盤や建物は常時微振動しているので、その振動を地上と建物に地震計をセット、測定することによって建物の耐震性能を判断するということだから振動とは何かを理解することから始めねばならない。

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周期と振動数、振幅と共振、減衰と増幅など光や音など振動現象の事例を示しながら続く。

これがなかなか難しくて理解が進まない。最終的には振動方程式にまとめられ、

建物の耐震性能を評価できる式、建物の固有周期と共振、振幅で構成された耐震性能評価指数が導かれる。

次の日に開催される実際の耐震性能診断を測定する地震計と解析プログラムを開発したのだからすごい。

受講生は測定の実地訓練をすることになる。