滋賀県流域治水シンポジュウムに参加

2月15日(日)に開催された滋賀県流域治水シンポに参加した。

今回のツアーの主たる目的であり、福岡県建築士会景観委員会のメンバーと参加した。

滋賀県には流域政策局という局がありそこの主催となるが、福岡での樋井川治水の市民運動の取り組みの報告で招かれたためである。樋井川の取り組みに建築士会の会員が参加している。

 

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滋賀県はその中心に県域の六分の一を占める琵琶湖があり、流入河川の主な河川で10本、大小合わせると460本にもなる河川が琵琶湖に注いでいるという。琵琶湖に集まった水は南の瀬田川を通じて淀川につながってている。

福岡で進めている洪水を防ぐために雨水を各戸家庭で貯留することを目標にしている樋井川流域治水市民会議からすればまさに巨大な天然の雨水貯留タンクといえる。

シンポでは福岡からは「流域治水をいかに進めるかー福岡県樋井川流域のチャレンジと成果」と題して、九州産業大学の山下三平教授、市民会議代表角銅久美子氏、雨水地下タンクに取組む企業の(株)大建代表の松尾氏の方向があった。

樋井川への取組みは2009年7月に発生した北部九州豪雨で流域が氾濫したことがきっかけとなっている。

建築に関連ある話として、1年後には雨水ハウスの提案がおこり、2012年4月には実現していることだろう。

この雨水ハウスには地下に42トンの雨水を貯留することができ、飲み水以外の洗面、浴室、トイレに1年を通して利用している。この考えが各戸でひろがれば自治体の上水、下水事情、ひいては日本の上下水、治水の内容が大きく変わるかもしれないという期待を抱かせるプロジェクトである。

会場には三日月滋賀県知事の姿も見え、パネルディスカッションでは意見も述べられ滋賀県の水行政への関心の深さを示した。

IMG_3741 発言しているのが滋賀県知事

 

午前中、シンポのまえに瀬田川の洗堰を訪問した。

現在は新しい堰が昭和36年にできているが、明治38年にできた堰の遺構の一部が残されている。

IMG_3690 現在の堰

IMG_3687 明治の堰

隣接する堰の記念館「アクア琵琶」を見学する。

IMG_3703    手動で操作していた堰の様子

IMG_3712  ナマズ

IMG_3711  モロコ

最後についでだが、泊まったホテルが大津プリンスホテルでこれは丹下健三設計である。

琵琶湖に面して扇型に開いたプランを持つ眺望の優れた高層のホテルであるが記念すべき宿泊となった。

 

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