新上五島町古民家改修後の耐震診断実施

 

遅くなりましたが、3月14日に実施した長崎県五島列島の

新上五島町の頭ケ島にある古民家改修、正式には

「新上五島町文化的景観インフォメーションセンター」の

改修後の耐震診断を長崎支部の福田さんと協同で行った。

昨年の11月にも工事中だったが依頼を受けて診断した経緯がある。

今回は完全に改修が終わった段階での診断である。

1階の部屋はお座敷を除いて梁床天井で2階は小屋裏的な板張り床になっている。

2階と外部の地盤に地震計をセットして測定をした。

午前中と午後と2回行った。

午前中は地盤測定を前回と別の場所にセットしたが、午後は前回とまったく同じ場所に

セットして計測した。

午前の部

午後の部

計測は順調に実施できた、それぞれ5回計測し本部に送り、報告書を

待つことになる。午前、午後どちらも計測データにほとんど差はなかった。

 

この施設のすぐそばに鉄川與助の設計施工した教会がある。

頭ケ島天主堂という、1919年の竣工である。地元でとれる砂岩ー五島石というらしいー

を積んだ石造である。

今回の施設もこの教会があり、観光客も多いので情報センターとして整備されることになったようだ。

測定も終わり、余裕ができたので新上五島町にある鉄川與助の他の教会も廻って見ることにした。

また、ここには坂本龍馬ゆかりの地があるとのことでそこにもよってみることにした。

崎浦江の浜、慶応二年、龍馬の船(海援隊か?)がこの浦で遭難したらしくて

龍馬は乗っていなかったが、後でここを訪れ仲間の遭難者に祈りをささげたという。

そのあと、奈摩内天主堂(青砂ケ浦)1910年竣工、と大曾天主堂(1916年竣工)を訪れた。

奈摩内天主堂は煉瓦造である。

ちょうど修理工事中で内部ものぞくことができた。

木造、アーチのボールト天井がきれいだ。

大曾天主堂

こちらも煉瓦造づくり、内部を窓越しに除いて見た。

ステンドグラスがきれいな印象だった。

耐震調査に訪れ、その地の観光ができることはとても楽しみなことである。

今回、長年あこがれていた鉄川與助の五島の教会の一部だが訪問することができて

幸せな気分になった!